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第37回(2005年度)サントリー音楽賞 受賞のことば 2006/06/07
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この度はこのように大きな賞をいただくことになり、 感謝しますと共に身の引き締まる思いでおります。 私が演奏する音楽は「古楽」と呼ばれていますが、実は 「古楽」というのは奇妙な言葉です。古い音楽といっても どの時代までと線を引くことは出来ず、奏法の取捨選択は 千差万別、何をすれば古楽かという定義付けは困難です。 ある状態の楽器の使用を指すなら声楽はどうなるでしょうか。 本来音楽にそのような区別は必要なく、ただ問題にされるべきは、 過去の音楽をどう扱うかという姿勢ではないでしょうか。 アルノンクール氏も言われているように、私たちが過去の音楽を 必要としていることは明らかであり、今や「過去」の音楽は 「現代」の音楽となっています。ならば私たちはそれを 良く保って愉しみ、色褪せさせずに次の世代へと 引き継いでいかなければなりません。 楽器やピッチ、楽譜、会場、そして表現の詳細等々、演奏の度に 行ってきた様々な選択は、自分が納得し、より良いと思うことのために 必要だったものです。オーケストラ・リベラ・クラシカを結成したのも 必要に駆られてのことでした。とかく経済性が音楽の価値さえをも左右して しまいそうな昨今の風潮の中、ときにそれらの選択は時代に逆行するようにも 見え、常に理解されるとは限りませんでした。しかし芸術はしばしば経済性と 相反せざるを得ないものです。 そのような選択の結果を評価していただいたことはもちろん大きな励みで ありますが、活動のどれを取っても一人で出来たことではありません。 多くの仲間達と、有形無形の支援を下さった方々と、そして家族に心から 感謝し、今後もさらによい音楽をお届けできるよう努力して参りたいと 思います。 鈴木秀美
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