| 能楽堂経験 2002/7/26 | ||||
|
皆様、 ひどい湿気や暑さの日が続きますがお元気でいらっしゃいますか。 さて、今年上半期最後のコンサートは豊田市の能楽堂でバッハを弾くという変ったものでした。 車で世界に名の知れた豊田市、名古屋から車で3〜40分というところですが、駅に近いモダンなビルの階上に、純日本式の能楽堂が収まっています。 能楽堂で演奏した経験は、実はこれが最初ではなく、たしか83年だったと思いますが、ジュリエット・グレコが来日した折り、青山の能楽堂で行われたコンサートがあり、僕は共演させていただいておりました。しかしそれはPA付き、音楽の種類もマッタク違います。今回はただ一人。なかなか面白い経験でした。 能の舞台は檜作りで、足袋か裸足かどちらかでないと上がれません。しかし人前で、裸足で弾くことはちょっと僕たち「西洋音楽家」になじまないので、写真でご覧になれるようなステージとそれに至るカーペットの廊下を作っていただいて、靴で歩かせてもらったのでした。 邦楽には概して、部屋の響きというものがあまり必要ない、あるいはそれが想定されていません。しかしこの舞台はそんなにドライすぎる感じはせず、それに木ですから、短い残響ではあっても音の質は悪くないと思いました。ただ、舞台には屋根がついていて、その中で音が回る感じはぬぐえず、向こうにいるお客さんにはもっとカスカスの音が聞こえているのかなぁ、と思わざるを得ないものではありました。実際にはそれほどひどくなかったようですが…舞台のサイズや客席数に比べて圧倒的とも言えるほど広い楽屋、それも殆どが畳で襖仕切りの楽屋もまた印象的でした。一つの建物、あるいはその内装が、ある決まった芸術行為のために全て備えられているのを見るのはとても心地よいものです。 バッハの無伴奏をちゃんと一晩弾くのは2000年の11月以来、準備の時間は短かったものの、なかなか新鮮に感じることが出来ました。たった6曲しかないとはいうものの、思い通りに弾けることはなかなかありませんね。 さて、夏は講習会があるものの少しお休み、9月はOLCの第2回公演が待っています。どうぞ皆さん、ご期待下さい! | ||||
| ||||
| 『古楽器』よ、さらば!のトップへ戻る |