ガット・カフェ第13回のご案内
2002/12/06

  ガット・ファンの皆々様、

  いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

  長らくお待たせいたしました。次回第13回ガット・カフェのテーマは「チェロ2本の場合」を再び、しかしバロックを課題に取り上げたいと思います。具体的な曲目はヴィヴァルディのソナタ。

  そう、このガット・カフェという名前になり、毎回テーマを決めてカフェとコンサートを行うという方式を始めた最初の回がヴィヴァルディ、ならびにイタリアンのソナタでした。12回を経た今、いったんそこへ回帰するのも悪くはないか、と思うわけです。しかし今回は(会場にチェンバロを運び込むことの大変さという事情もありますが)、全てをチェロ2本だけでやるとどうなる?というのをやってみたいと思います。

  皆さんよくご存知のソナタ、ショット版の6曲、またリコルディから出版されている9曲は全部、ほぼそのまま信用できるものですから、今回は資料の配布をしません。原典的資料をお探しの方は、パリの初版譜、その底本となったパリの図書館にある筆写譜、ナポリにある3曲の筆写譜、シェーンボルン城の筆写譜などが全部セットになってFuzeau(フュゾー)から出版されています。

  前回同様、二人で組になって申し込まれても結構です。プロ・アマ、老若男女、長短太細など一切問いませんが、少なくともその楽章の上下両パートをそれと思われるテンポで通して弾けるようにしてお申し込みください(申し込んでからさらうのでいいのですが)。

  ヴィヴァルディのソナタとバッハの組曲は、バロック・チェロの「デモ・シカ」レパートリーです。初めて習いたいという人が来て、「何を弾きますか」というと大抵このどちらかです。しかしそれは、山水画は色もないし描くところも少ないから簡単、と思うことにも似ています。音楽の詩、或いは絵画といってもよいこれらの曲はまことに味わい深く、何度でも新たに楽しむことが出来るのです。

  夜のコンサートでは、現在東京芸大古楽科に在籍中の懸田貴嗣君にお願いし、チェロ二人で弾くヴィヴァルディをお楽しみいただきます。途中で上下パートの入れ替えも可、それはそれでとても楽しいものなのです。

  今回は三鷹のYWCAの建物を拝借して行いますが、ぎっしりで50人が限度ぐらいの場所です。皆様どうぞお早めにお申し込みください。

店主敬白

今回は440でやります。

バロック時代といってもピッチは同じではなく、地方、あるいは町によって異なるピッチを採用しておりました。 大工がその町の「尺」を受け取るのと同じように、それぞれの地方には「おらがピッチ」があったわけです。 イタリアは総じて、中でもヴェネツィアは一番高くて「ヴェネツィアン・ピッチ」と呼び習わすほどです。 440は最も低いぐらいかと思います。ただ、ローマとナポリは低く、フレンチと同程度の390前後でした。 415というピッチがなかったわけではありませんが、おもにはドイツの一地方、一時代にあったわけで、 なんら「スタンダード」ではないのです。今そのように使っているのは、現代の便宜のためです。 カンタータ・シリーズでも、最初の4枚は465だったのを覚えていらっしゃると思います。 北ドイツも非常に高く、またコア・トーンとカンマー・トーンという2種類のピッチが同時使用されるのが教会での慣習でした。 バロック音楽が盛んになり始めた70年代ごろならいざ知らず、そのような研究が進んでいる今とあっては、 ヴィヴァルディを415でやるのはモダンの人がピッチを変えないのと同程度の間違い、ということになってしまうようです。 ですから、皆さん頑張って440でやってみましょう。僕もヒイヒイとさらっています。
(2003/1/16追記)

第13回ガット・カフェ「2台のチェロ」
課題 ヴィヴァルディのソナタ
場所 東京YWCA武蔵野センター (JR三鷹駅北側徒歩3分ほど)
日時2003年1月18日(土)
14:00〜レッスン&レクチャ
19:00〜コンサート
ゲスト出演 懸田貴嗣(チェロ)
入場料
受講(とコンサート) 5,000円
18歳未満 2,500円
聴講(とコンサート) 4,500円(今回、資料の配布はありません)
18歳未満 2,500円
学生 4,000円
コンサートのみ 4,000円
会場の都合で定員50名とさせていただきます。

すでに定員を超えたので受講の受付は終了しました。ありがとうございます。(12/10)
50名の方にご予約いただいたので受付を終了しました。ありがとうございます。(12/26)

第13回ガット・カフェのコンサート・プログラム
第13回ガット・カフェを終わって
ガット・カフェの記録