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ガット・ファン、カフェ・ファンの皆々様、 前回のカフェが終わってから、本当に長い間ナシのつぶてでおりましたことを平身低頭お詫びいたします。 さて、7月8日のガブリエリづくしは如何でしたでしょうか。音楽するという行為として、一つひとつの音を大事にする、太く、また柔らかく、歌う等々といったことを『洗脳教育』されている私たちには、そういう美意識がほとんど通用しない時代の、パッチワークのような音の遊びはなかなか難しかったかもしれません。しかしそもそも、全ての音を、そして音の端から端までを均等に美しく、といった考えが適用される音楽は、19世紀までには少なくとも殆ど存在しないのです。それぞれの音楽が違った味、響きとなってこそ面白いのですし、歴史の最後にいる私たちはそれを選り取りに楽しむ幸せを持っているのです。何でもかんでも同じ楽器で同じ方法ではつまらない。そう思いませんか? さて、次回10月6日のメニューはジェミニアーニです。バッハとほぼ同じ時代に生き、卓越したヴァイオリニストであった彼の作品はそう多くはありませんが、チェロ奏者にとってはとても大切な6曲のソナタがあります。これは、1750年までに書かれたチェロのソナタとしてはかなり技巧的に難しい部類に入り、しかも6曲とも素晴らしい曲です。また彼はいくつかの理論書を著しており、なかでも1751年に出版された『ヴァイオリン奏法(Oxford
University Press, 日本語版はシンフォニア社) 』は18世紀の奏法や慣習、そして通奏低音を学ぶのにも重要なものです。装飾音について彼は独特の記号と細かな指示をしており、チェロでそれを正しく実践するにはかなりの訓練が必要です。 チェロ・ソナタop.5の楽譜は1746年にパリとデン・ハーグから、またほぼ同時期にロンドンからも出版されています。デン・ハーグ版は現在、New
YorkのPerformers’ facsimile社、またフィレンツェのS.P.E.S.(Studio Per Edizioni Scelte)で出版されています。日本でならアカデミア・ミュージック(
sales@academia-music.com )などで注文できるでしょうし、早いところではアムステルダムのSaul
B. Groen( saulbgroen@cistron.nl http://saulbgroen.www.cistron.nl )、アメリカのOberlin
music (James Dawson, sales@oberlinmusic.com
もしくは048-450-1720へ電話で。S.P.E.S.は$19.50)などに注文されるのがよいと思います。そしてそれだけでなく、是非日本語版『ヴァイオリン奏法』をお買い求めください。上にも書いたとおり、これはクヴァンツの『フルート奏法』、L.モーツァルトの『ヴァイオリン奏法』、そしてC.P.E.
Bachの『正しいピアノ奏法』などと並んで、18世紀の演奏習慣や趣味を知るのに役立つ本なのです。 今まで何度もお手伝いをお願いしてきた小島芳子さんが今回は来られませんので、チェンバロを大塚直哉君にお願いしてあります。 それでは、秋のひと時、皆様と共にジェミニアーニを味わう日を楽しみにしております。 店主敬白 p.s. 大変申し訳ありません。誤って、ガブリエリの回の解説を何も書かなかったので飛ばしてしまいました。今度のジェミニアーニは8回目です。 |
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