『ガット・カフェ』
次回は 2007年4月28日(土)です。


 『ガット・カフェ』は、年4〜5回程度のペースで行っているマスタークラスです。 場所は第11回までずっと、新宿オペラシティ内の近江楽堂、午後一杯のマスタークラスと夜の ミニ・コンサートから成っています。そもそも、バッハの無伴奏組曲を1曲ずつ題材にした ら少しは細かいことをいう時間があるのではないかと思って、1999年に4月に始めたマスタ ークラスがことの始まりでしたから、1年目はガット・カフェというタイトルではなく、 単に「鈴木秀美のマスタークラス・シリーズ」でした。6番までがひと通り終わったとき、 せっかく馴染んできた会を辞めてしまうのは惜しい、もっといろいろ他の話題も取り上げ て欲しいという声が(ちらほら)聞こえ、毎回別のテーマを取り上げて行なうシリーズに しようという考えが浮かびました。

 「カフェ」という呼称はいわば2番煎じで、マルク・ソーテという人がパリのカフ ェで行なっていた哲学の講義のことを知り、音楽学校のような専門的機関の中でだけ行な われているレッスンや議論を街中に引き出したい、「カリキュラム」に縛られるのではな く自由に使う時間にしたい、単に「弾く人」と「聴く人」に分かれたマスタークラスでは なく、随時人が質問したり意見をいったりすることも出来る時間にしたい、などという想 いから、彼の主宰する「ソクラテスのカフェ」にあやかって「カフェ」としたのでした。 さらに、弦楽器奏者たるもの、楽器の本質を左右する弦の材質には大いに拘るべきだ( 私はバロック奏者なのではなく、道具を選ぶ者)という考えの表明から「ガット」が付 いたのでした。必ずしも語感が美しくはないことは承知していますが、ある友人が有難く も訳してくれた「羊腸喫茶」よりはマシでしょう?日本語は万能ではないのです…残念な がら、近江楽堂ではホンモノのお茶などが出せないので「カフェ」は甚だバーチャルに 終始、しかし本当に喉を潤す方は、全部が終わってから皆さん十分されているようです。

 というわけで、2000年の5月から新装開店したこの「カフェ」は、定期と不定期の 中間のような足並みで継続しています。弦楽器のこれからのあり方、演奏法などについて 考え、また弦や楽器、楽譜などの情報を交換できる場にしたいと願っております。皆様の ご支援と積極的なご参加をお待ち申し上げます。

店主敬白

今後の予定や過去のガット・カフェの記録は こちらです。