| 『ロマンス』トライアウト後のご挨拶 2002/2/28 | ||||||
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トライアウト・コンサートにお越しくださった皆さま、 お忙しい中をお出でいただき、本当に有難うございました。おかげさまで私たちも充実した時間を過ごすことができました。 ロマン派の「ロマンス」的小品というのは、なにぶんかなり直截的に愛情や恋焦がれる想いを表現したものですから、次から次へとそのようなものばかりお聞かせしているとお聴きの方々は飽きられるのではないか、と途中でふと気になりましたが、いかがでしたでしょうか。またCD録音のためのトライアウトということで、本来なら是非ここで一息、拍手もいただいて雰囲気を変えたいと思うところを無理矢理続けてしまった箇所もあります。緊張が溶けずにお疲れになったかと思いますが、どうかご容赦を願います。 お出でにならなかった方々のために申し添えておきますと、今回のプログラムには、初録音ではないかというような珍しい曲に混じって、有名な「夢の後に」を含めてフォーレを何曲か入れております。しかしあれはもともと歌曲であり、歌曲をチェロで弾くことは、僕が自分に課している一つのタブーを破ることなのです。ですから、それを敢えてするにはそれなりの準備が必要と考え、野々下由香里さんにお願いして一度聴いていただき、また歌っていただいて、勉強することにしました。彼女は、バッハ・コレギウム・ジャパンではドイツ語のカンタータを素晴らしく歌っておられますが、もともとフランスで仕事をなさっていたこともあり、フランス語の歌は「ご自分の」ものなのです。 実相寺で小島芳子さんのピアノと一緒にフォーレを何曲か歌っていただいたのですが、それがあまりにも美しく、またエラールのピアノと一緒になって初めて、なぜフォーレがあのような旋律や和声を書けたかということが解って音楽が体に沁み入るような経験をいたしました。これを是非皆さんにも聴いていただきたいと思い、アンコールの最後に、「リディア」という歌曲を歌っていただきました。その印象を言葉で書くことは、とてもできません。 さて、来週録音に行ってまいります。録音は栃木の岩舟文化ホール、まだ行ったことはないのですが、良い音響で知られていますので楽しみです。順調に参りますと発売は秋、9月の予定です。ヴェルクマイスターの「歌の情景」、グラズノフの「エレジー」、そしてポッパーやダヴィドフなど、コンサートでも録音でも滅多にお聴きになれない曲がたくさん、そしてまた「レッスン」の成果が問われる (?) フォーレなど、どうぞご期待ください。
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